ランプフィッシュの卵
濃縮された旨味と北の海ならではの独特の風味を持つランプフィッシュの卵は、料理に高級感を演出します。
「北のキャビア」と呼ばれるランプフィッシュ(学名:Cyclopterus lumpus)の卵は、口の中でプチッと弾け、新鮮で甘じょっぱい風味が広がります。
ランプフィッシュの卵製品
ロイヤルグリーンランドのランプフィッシュの卵は、多様な製品として出荷されています。 最高の品質と完全なトレーサビリティのため、ロイヤルグリーンランドは海から食卓まで、製品のすべてのプロセスを完全に管理しています。また天然色素やアゾフリーの色素で着色したものや、アジアで非常に人気が高いワサビなどのフレーバー製品も展開しています。
ランプフィッシュの卵は、天然色または着色した状態のほか、例えばワサビ味などのフレーバーをつけて加工することができます。
漁法
ランプフィッシュ漁は主に地元の漁師が沿岸で行っています。刺し網漁が主流で、ランプフィッシュの大きさに網目を合わせた網を海底まで壁のように垂直に張 り、絡ませて漁獲します。漁師は毎日10~15枚の刺し網の設置状態をチェックし、掛かった魚を船に移します。船に引き上げられたランプフィッシュから慎 重に卵を取り出して、大きな樽に入れます。卵を取り出したランプフィッシュは洗浄し、氷で保存されます。
ランプフィッシュは地元漁師が小型のボートで刺し網を使って漁獲して水揚げします。
ランプフィッシュの卵は毎日ロイヤルグリーンランドの加工場に運び込まれ、それぞれを自社管理システムに入力して記録することで原料からの厳格な追跡を可能とし、その後の各工程における管理も合理化しています。
ランプフィッシュの生態
ランプフィッシュは、ひと目でそれと分かる寸胴で丸っこい体でヒレも短く、泳ぎも得意ではありません。泳ぐ能力の低さをカバーするため、腹部の吸盤で大きな岩や海草などについています。
西はカナダから東はノルウェーまでの北大西洋に分布しているランプフィッシュは、沿岸部と沖合の両方で水深50~300mの岩場に生息しています。メスの体色は青と緑で体長は50cm、体重は5kgほどになり、オスを大きく上回ります。オスの体長は35cm、体重は2kg程度で、体色は赤と茶色です。 特に冬季に大量のエサを摂取しますが、小型の甲殻類、虫、小魚などを好んで食します。
産卵期は春で、浅瀬に産卵します。 生殖可能となる成熟度は年齢ではなく体の大きさにより、一般的にメスは体長38cm前後、オスは28cm前後で成熟します。産卵期になるとメスは最高で体重の25%にもなる卵を宿し、8~14日間で200,000の卵を産卵します。オスは卵に精子をふりかけ、ふ化するまで受精卵を守ります。産卵が終わったメスは再び水深が深い海域に戻ります。
2015年、グリーンランド西部産のランプフィッシュ漁は、持続可能としてMSC認証を取得しました。
加工
ランプフィッシュおよびランプフィッシュの卵はどちらもグリーンランドの加工場に水揚げします。 魚体は縦型の冷凍庫でブロック状にして冷凍保存し、ランプフィッシュが高級食材として珍重されるアジアなどの市場に直接ブロックで出荷します。
ランプフィッシュの卵は自動化工程で注意深く膜と卵とを分離し、3段階で徹底して洗浄することで不純物を完全に除去します。洗浄後は乾燥させて塩漬けまたは天然の状態で販売するか、高濃度の塩水に漬けて次の加工プロセスへ送ります。一連の工程で何度も品質検査を実施し、各バッチから抜き取ったサンプルは製品の貯蔵期間を通じて保管しておくことで、常に継続して品質検査と試験を行っています。グリーンランドの加工場からお客様に直接販売するか、ドイツに送ってさらに加工します。
最高の品質と保存状態を保つため、グリーンランドの加工場では出荷直前にランプフィッシュの卵が入った樽に塩水を注入します。
ドイツでは品質検査を行ってから加工工程に入ります。製品を洗浄して塩分濃度を下げてから大型のタンブラーで乾燥させます。乾燥後はタンブラー内で着色し、レシピにしたがって他の成分を加えてから、再度品質検査を行います。着色後、製品は小さなガラス瓶やプラスチック容器に詰め、低温殺菌を行ってから真空封入し、最高レベルの安全性を確保します。
入念な検査
入念な検査
加工工程の最後には金属検出器とX線検査によってガラス片や金属片などの混入リスクを完全に排除します。
ランプフィッシュの卵は小型のガラス瓶に真空封入して金属製のフタでしっかりと封をしてから最終包装を行い、出荷しています。
ランプフィッシュの卵の調理
ランプフィッシュの卵はプチプチとした食感で塩味の中に甘味があり、強い旨味が感じられます。また天然のオメガ3不飽和脂肪酸を多く含有しているとともに、ヨウ素、カリウム、セレンも豊富に含んでいます。
様々な色で提供
様々な色で提供